猫を飼い始める準備【完全ガイド】用意すること・準備・費用のすべて

ドンちゃんと毛糸のボール

猫は基本的に人間の思い通りになりません。

そのため、お互いが気持ち良く暮らせるような準備が必要です。

しかし飼い始める前だと、どのように準備をすれば良いのか疑問はつきものですよね。

  • お部屋の中で気をつけることは?
  • 本当に必要な物は?
  • 初期費用はどれくらいかかる?

この記事では、猫を迎えるまでに準備しておくべきことを網羅的にお伝えしていきます。

私が愛猫のドンちゃんを迎えるときは、本を読んだりネットの記事を読んだりして備えました。

それでも本当に情報が足りているのか不安な思いをした経験があります。

これから初めて猫を迎え入れる方が、無駄なく迷うことなく準備が出来るようにガイドしていきます。

猫を飼い始めるときの部屋づくり

キャットタワーでくつろぐ長毛短足マンチカン子猫ドンちゃんの写真
キャットタワーでくつろぐドンちゃん

猫を迎えるためのお部屋づくりをしておく目的は3つあります。

  1. 猫を危険から守るため
  2. 猫のストレスを減らすため
  3. 飼い主が快適に過ごすため

猫は危ないことやイタズラをしてしまう動物です。

そのたびに叱っていてはお互いストレスですし、気持ちも休まりません。

最初から心配したり叱ったりする必要のない環境を整えておくことが大切ですね。

それでは詳しく見ていきましょう。

小物は猫が取れないところにしまう

縄張り意識が強いことから、慣れていない場所は探索したがるのも危なっかしいです。

特に子猫は好奇心が旺盛で、何でも舐めたり食べたりしてしまうことがあります。

成猫も誤飲の可能性は十分にあります。

猫にとって危険な小物
  • 薬やサプリメント

誤飲すると猫にとって危険です。

  • ポリ袋類

遊んで窒息死することがあります。
誤食することもあります。

  • 紐類・糸くず・輪ゴム

噛みついて遊びます。
細かい糸は誤飲すると腸が閉塞し、最悪死に至る可能性があり危険です。
特にブラインドの紐は誤って窒息する可能性があります。

  • ハサミやホッチキスなどの鋭利な物や文房具

遊んだり、誤飲したりすることがあります。
消しカスを食べたり、本やメモ帳を噛んだりもします。

  • ビーズやボタン

小さなものは遊んでいるうちに誤飲するかもしれません。

  • ティッシュペーパー

猫の大好きな紙類であることに加え、狩猟本能を駆り立てる仕組みになっています。
届かないところに置かないと、バラバラ事件になります。

  • 子供用のおもちゃ・猫用のおもちゃ

遊んでケガをするかもしれません。
安全な形状でない物は、使わないときしまっておきましょう。

  • アロマオイル

猫にとっては匂いがキツく、中には毒となるものもあります。
使用は控えましょう。

これらの物は引き出しやクローゼットの中など、猫が自力で取れない場所に仕舞いましょう。

植物や食べ物は届くところに置かない

人間にとっては平気なものでも、猫にとっては猛毒となることがあります。

猫が食べると危険な植物は700種類以上といわれていますが、危険かどうか分かっていないものもあります。

猫にとって危険な植物の例

【花】

アジサイ、キキョウ、クリスマスローズ、スズラン、ヒヤシンス、ヒガンバナ、フジ、ユリ、アロエ、ポインセチア、チューリップなど

ポインセチアの画像

【観葉植物】

ポトス、セローム(ヒトデカズラ)、スパティフィラムなど

ポトスの画像
ポトスの画像

人間の食べ物にも、猫にとっては危険がたくさんあります。

危険でない物でもイタズラされることがあるので、戸棚にしまっておきましょう。

猫にとって危険な食べ物の例
  • 貝類
  • 生イカ、生タコ、生エビ、スルメ
  • アボカド
  • バラ科の食べ物(モモ、アーモンド、アンズ、ウメ、イチゴなど)
  • ナス科の食べ物(ナス、トマト、ジャガイモ、ピーマン、シシトウ、タバコなど)
  • ネギ科の食べ物(タマネギ、長ネギ、ニラ、ニンニクなど)
  • スパイス類
  • カカオ類(チョコレート、ココアなど)
  • カフェイン(コーヒー、紅茶、緑茶)
  • 牛乳
  • アルコール類

など

安全とハッキリ分かっているもの以外は気をつけるのが良いですね。

電気のコードを整える

猫は電気のコードをかじり、感電やショートさせる恐れがあります。

特に子猫のうちは噛み癖がつきやすいので気をつけましょう。

基本的には家具の裏などの見えないところに配線します。

見える場所に出しっ放しで使用するコードについては、便利なアイテムを使って対策をしましょう。

対策②

モールやフックなどで壁に固定する


ショートは火災の元となるので、事前に対策しておきましょう。

狭い場所や危険な場所へ行けないようにする

猫は狭い場所が大好きです。

特に迎え入れたばかりの頃は、慣れない環境なので身を隠そうとします。

そうして狭い場所に入って身動きが取れなくなったり、ホコリで汚れたりすることも・・・。

この写真は我が家に飼い猫のドンちゃんを迎えた初日のものです。

冷蔵庫の裏に入り込んだ長毛短足マンチカン猫ドンちゃんの写真
冷蔵庫の裏に入り込むドンちゃん

食器棚と冷蔵庫の間のわずかな隙間から、冷蔵庫の裏へ逃げ込んでしまいました。

手が届かないところに入り込んでしまったときは、とてもハラハラするものです。

知らない場所へは興味津々で、気が済むまで調べに行きます。

調べ切ると落ち着くこともありますが、万が一誰もいないときに出入りされては危険ですよね。

例えば、
・ベランダ
・キッチン
・洗面台
・浴室
・家具や家電の隙間

子猫のうちは行けなかった場所でも、跳躍力がつくと自分で新しいところへ行くようになります。

成長するとドアも自分で開けて移動できるようになるので、対策をしていないと目が離せません。

想定外の行動をとることもあるので、猫の運動能力は本当に見上げたものです・・・。

それでも最低限の事故は想定して、危険な場所へは出入りできないようにしておきましょう。

対策①

ガムテープ・両面テープを貼る

行って欲しくないところにテープを貼ると、警戒して行かなくなります。

毛や敏感な肉球にテープの粘着が付くのが嫌なようです。

危なくならないように使用しましょう。

対策②

物理的に隙間をふさぐ

段ボールや家具などで進入口をふさぎ、物理的に侵入出来ないようにする対策です。

しかし場所によっては常時ふさげない場所もありますよね。

インテリアを乱したくない場所もあります。

そんなときはパーテーションやペットゲートを活用すると良いですよ。

猫用の高い場所を作る

猫は木登りが得意で、上下運動が大好きな習性があります。

また高い場所は危険がないか見渡せるので、猫にとって本能的落ち着くようです。

ストレスを溜めさせないためにも、高い場所を作ってあげましょう。

高い場所を作る方法
  • 家具を登れるように工夫して配置する
  • キャットタワーやキャットステップを兼ねた家具を設置する
  • キャットタワーやキャットステップを設置する

※DIYをする人もいます。

多彩なデザインやアイテムがあるので、オシャレなインテリアにできますよ。

気温と湿度を保つ

安全で快適な気温と湿度を保つにも工夫が必要です。

【快適な湿度】
50~60%
【快適な温度】
夏期:28℃前後
冬期:20~23℃

夏は人間が快適な気温よりも少し温かいくらいがちょうど良いです。

猫は汗腺が少ないので、人間のような体温調整はできません。

グルーミング(身体を舐めて毛づくろい)することで体温を下げています。

熱中症にならないように気をつけてあげましょう。

夏の注意点
  • 熱中症にならないように水をたっぷり置く。
    給水スポットを増やすのも良い。
  • 外出時はカーテンを閉めて、気温上昇を防ぐ。
  • クール用品を利用する。

※ペット用保冷剤、クールベッドなど

冬の寒さは子猫や老猫にとって特に大敵です。

暖房器具の取扱いには十分に気をつけて対策をしましょう。

冬の注意点
  • 直火や熱風の出る暖房器具はなるべく使わない。
    やむを得ず使用する場合は、柵を取り付けて近づけないようにする。
  • 留守のときや目を離すときは安全に使えるエアコン以外消す。
  • ベッドは温かい場所に置く。
  • 湯たんぽを活用すると良い。

※ペットが原因で火災になることは多いです。
参考記事:日本経済新聞「火災の原因、実はペット・害虫 こんろ誤動作や家電故障」

猫は被毛で覆われているため、熱さを感じるのが51℃からだといわれています。

ストーブなどの使用する距離を猫の鈍い感覚に任せていると、ヤケドや皮膚の炎症を起こしてしまいます。

暖房器具は自然界にはない人工物ですから、人間の私たちがしっかり気を配ってあげましょう。


ペット用の暖房器具も販売しています。

猫を飼い始めるのに必要なものと費用

角からのぞきこむ長毛短足マンチカン猫ドンちゃんの写真
角からのぞきこむドンちゃん

必要な物といっても、重要度は大きく分けて3パターンあります。

  1. 猫を迎えるその日から必要なもの
  2. すぐには使わないけど定期的に必要なもの
  3. マストではないけどあったら便利なもの

出来れば①,②は揃えておきたいですが、最低限①のものは必ず揃えましょう。

③の必要性はケースバイケースです。

今回は①,②について解説していきます。

猫を迎えるその日から必要なもの

必要なものとかかる費用を一覧にしました。

ごく一般的なグッズの費用を掲載していますが、各種グレードアップ品は金額が上がります。

必要なもの費用備考
お水用のお皿
(ウォーターボウル)
2,000円お水用と餌用が合体している商品もあります。
留守が多い人は自動給水器が便利。※価格は上がります。
えさ皿
(フ-ドボウル)
2,000円お水用と餌用が合体している商品もあります。
留守が多い人は自動給餌器が便利。※価格は上がります。
キャットフード(2kg)3,000円引取先に確認し、これまでと同じ餌を与えましょう。
トイレ3,000円1,000円~5,000円で考えておくと多くのデザインが選べます。
猫砂1,000円これまでと同じ砂だとトイレに慣れやすいです。
爪とぎ3,000円最初は様子を見て、必要そうなものがあれば買い足します。
猫のストレス解消と家を傷から守るために必須です。
ケージ10,000円用途によって異なるので金額の幅が大きいです。
ケージで過ごす時間が多くなる場合は高さのあるものを。(1~3万円)
ケージにほとんど入れない場合は3,000円ほどのソフトケージをでもあった方が便利です。
ベッド3,000円ふわふわ過ぎる物はトイレと勘違いすることもあるので注意。
一緒に遊べる
オモチャ
500円まずは『猫じゃらし』のようなもので大丈夫です。
最初は警戒心から閉じこもることがあるので、気を引くのにも便利です。
ロールクリーナー1,000円猫の毛が空気中に浮いて服につくの当たり前です。
来客があったときや外出時に大活躍します。
ニトリの『スペアテープ(斜めカット)』は使いやすくてオススメです。
合計28,500円
猫を飼い始める前に必ず揃えておきたいもの一覧

選ぶものによって価格は異なってきますが、基本的なものは買える価格設定になっています。

次は、お迎えした後に買い揃えても良い物です。

定期的に必要なもの

準備に時間が足りない場合など、後まわしにしても差し支えのないものです。

いずれは買い揃える必要があるので、余裕がある人は準備してしまいましょう。

定期的に必要なもの費用備考
キャリーケース5,000円お迎えのときや動物病院へ行くときに使用する。
お迎えに間に合わない場合は、段ボールで代用。
安全性を考えると最初から用意しておくのがベター。
爪切り1,000円角度を気をつければ人間用の爪切りでも代用できる。
猫専用爪切りの方がやりやすい。
ブラッシング用品5,000円ケア用品は様々だが、まずはブラシがあれば良い。
『ファーミネーター』は優秀。
コーム用品1,500円毛玉、ノミ、汚れを取り除きます。
毛球症を防ぐためにも、定期的に整えてあげましょう。
耳、目、鼻のケア用品500円ガーゼ、綿棒、脱脂綿でケアをする。
ケア用のウェットシートを使っても良い。
合計13,000円
定期的に必要なもの一覧

2週間程度で揃えてあげると良いですね。

猫を飼い始めたい人におすすめの本

猫について理解を深めたい人におすすめの本を紹介します。

【猫の飼い方の本】

おすすめ本『ネコの気持ちと飼い方がわかる本』『はじめてでも安心!幸せに暮らす猫の飼い方』
おすすめの本を紹介

この2冊は写真が多く、初心者でもイメージしやすい内容になっています。

情報量が多く、愛猫の生涯に役立つことでしょう。

【猫のきもちの本】

おすすめ本『マンガでわかる猫のきもち』
おすすめの本を紹介

猫を飼い始めると人間には理解できない行動を目の当たりにします。

少しでも愛猫の不思議な行動を理解することで、より愛おしくなること間違いなし!

まとめ

猫を飼い始めるときの準備について網羅的に解説しました。

実際に飼い始めると、猫の性格によって対策の仕方は変わってきます。

この記事でお伝えした「準備するべきこと」は大きく2つでした。

・部屋作り
・猫用品の準備

これらを行えば、猫にとって必要な住環境はクリアできます。

さらに言えば、用意したけどムダになるなんてことのないものです。

あとは迎え入れてから猫の性格に合わせて、お互い住み良くなるように工夫をしていきましょう。

環境さえ整えば、かわいい愛猫ちゃんとの幸せな生活が待っていますよ。

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